=Lから始まるとある会話=
「ラブソングってどうやってつくるの?」
「いま君が愛してる人のことを想うんだろうよ。心当たりは?」
「人類を広く。博愛主義だから」
「心がけには感動するが、人の心に響くのはもっと身近なケースだろうな。好きな人は?」
「いない」
「じゃあ、まず好きな人をつくることだろうよ」
「簡単に好きになれない」
「じゃあそのもどかしさを歌ってみれば?」
「そんな歌を聴いて誰が感動するもんか」
「僕は聞いてみたいけどね」
「それって好奇心?」
「君は『誰かに好かれてることに気づかない自分の愚かさ』を歌ってみるべきかもね」
「言ってる意味がよくわからない」
「なら、君はその歌を歌う素質あるよ。少なくとも僕は保証する」
「、、、、、ありがとう。1曲書ける気がしてきた」
終
【Jazz A to Z】
《Cleo Laine(クレオ・レイン)》
Shakespeare and all that jazz
最近、朝はトースト。アップルジャムのうえにシナモンシュガーをかけて食べるのがお気に入り。
子供の頃には好んで口にしなかったであろう味。
今回紹介するクレオ・レインもそんな独特なスパイスを感じる歌手。
イギリスのひと。50年代はジャズ歌手、60年代後半からはオペラやミュージカル、現代音楽にフィールドを移した。
テクニックに申し分なし。
シェイクスピアの詩をジャズ化した上記の作品も興味深いが、スタンダードナンバーを歌ったときの哀歓も素晴らしい。
Stormy Weather
April In Paris